「よりダチ」とは? 子どもが家に連れてくる“ちょい避難組”との関わり方

育児×学び
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先日、次男(ノリゴリ隊長)が「よりダチ」を連れて帰ってきた。次男はノリがよく、話しやすい性格だからか、よく友達を連れてくる。でも、今回のよりダチは、ちょっと事情が違った。

門限を過ぎて暗くなったころ、玄関のドアが開く。 「ただいま、遅れてごめん。実は…」 次男の後ろには、少し不安げな顔をしたよりダチが立っていた。

とりあえず家の中に入れて、よりダチのお母さんの連絡先を調べてこっそり連絡。「うちに来ているので心配しないでください」と伝えた。

「よりダチ」とは?

「よりダチ」は、寄り道しがちな友達のこと。家庭の事情やちょっとした悩みがあって、帰る前に我が家に立ち寄る子たちを「よりダチ」と呼んでいる。次男はノリがよくて話しやすいのか、よく「よりダチ」を連れて帰ってくる。困っている子がいたら、気づかないふりはできないんだろう。

よりダチの悩み

夕食はパパ特製のチキントマトバターカレー。二人で分けて食べながら落ち着かせ、話を聞いてみると——

よりダチは、野球の練習を無断でサボってしまい、お母さんに怒られるのが怖くて逃げてきたらしい。

よりダチも次男も小学校を卒業したばかり。友達と遊びたい気持ちもよく分かる。でも、お母さんの立場から考えると、怒る理由も理解できる。

  • 野球を頑張ると約束していた
  • 無断で休んだら、どこにいるか分からず心配する
  • チームの士気が下がる

よりダチ自身、野球は好きでやっているようだったし、今回のことも「悪いことをした」と自覚している様子だった。でも、どうしても「帰りたくない」と言う。

もっと深い悩み

話を聞いていると、よりダチが「叩かれる」という発言をする。もしかして、家庭での問題があるのでは?と思い、もう少し詳しく聞くことに。

「せっかくだから、次男と一緒にお風呂入っといで」と軽く促してみた。遊んで汚れていたし、もし体に傷があるなら確認したい。

しかし、よりダチは「さすがにそれは…」と遠慮し、代わりにポツポツと心の内を語り始めた。

  • よくお母さんに叩かれる
  • 家事を無理やりやらされる
  • 実は去年、両親が離婚した

次々と投下されるよりダチの悩み。話しているうちにどんどん饒舌になり、抱えていた闇を吐き出していく。

僕と嫁っちは、とにかく話を遮らずに聞いた。

嫁っちは保育士で、行政の子ども福祉にも関わっていた経験がある。よりダチに対し、「君の話は信じるよ。だからこそ、君が安心できるように関係機関に相談したり行動するよ」と伝えた。

でも、よりダチは「帰りたくない」と強く訴える。

よりダチのお母さんの想い

そうこうしているうちに、よりダチのお母さんが迎えに来た。

嫁っちとよりダチと一緒に外に出て、お母さんに謝罪。その場でよりダチが抱えている不満を伝えた。

「家庭内のしつけのつもりでも、叩くことは虐待になることがあります。叩かないでくださいね」とお願いすると、お母さんはすでに行政の育児相談を利用しているとのことだった。

お母さんにとっても大変な状況だった。

  • 今の野球チームは、懇願して特例で入れてもらった
  • 育児相談も、よりダチの非行が手に負えずに相談した
  • 何度も今回と同じようなことを繰り返し、他人を巻き込んでいる

涙ながらに語るお母さんを見て、きっと彼女もいっぱいいっぱいなのだろうと感じた。

よりダチへのメッセージ

よりダチには、親の立場を伝えることにした。

「お母さんは怒ってるんじゃないよ。心配してるんだよ。裏切られて悲しんでいるんだよ。」

「約束を破ってお母さんの信用をなくしてしまった。その信用を取り戻すには、嘘をつかない、他人のせいにしない、自分の行動を受け入れること。それができれば、やるべき行動が見えてくるよ。」

「君は僕たちを巻き込んだから、僕たちも行動する。その行動は、野球を頑張る君を応援するものかもしれないし、非行に走る君を叱るものかもしれない。どちらも君の行動次第だよ。」

お母さんは嫁っちがフォローし、今度ママ友としてランチする約束をしていた。

その後、お母さんから聞いた話

実は、よりダチのお父さんがDVをしていたらしい。

よりダチが学校の先生に助けを求めたことで発覚し、よりダチを守るためにお母さんは離婚した。その後、よりダチの非行が増え、元の野球チームに居づらくなり、中学のクラブチーム(硬式)に特別に入れてもらったとのこと。

お母さんも、よりダチのために一生懸命行動していたのだ。

正直、今回のよりダチはヘビーだった

僕自身、カウンセラーでも相談員でもない。専門家でもないから、正解が何か分からない。

僕にできるのは、話を聞いて、自分にできる行動をすることだけ。

意識しているのは、「双方の意見をちゃんと聞くこと」。男性の脳は問題を解決しようと提案しがちだから、できるだけ自分の意見を言わないようにしている。

毎回、よりダチが来るたびに思うけど、嫁っちの対応は本当にすごい。次男の異変をいち早く察知し、よりダチが話しやすい雰囲気を作る。子どもの話を聞くプロだな、と改めて感じた。

不安なことも多いけれど、みんなはこういうときどう対応する? コメントでぜひアドバイスをもらえたら嬉しい。

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